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マネジメント研修とは?目的や得られるスキル、実施時の注意点を解説

マネジメント研修は、リーダーシップスキルやチームマネジメント能力の向上を目指し、組織内での効率的な人材育成や業務改善を図ることを目的として行われます。

マネジメント研修の実施にあたっては、コスト、品質、そして具体的な組織のニーズと目標に合わせたプログラムの設計が重要なポイントとなります。

本記事では、マネジメント研修の目的、研修を通じて得られる主なスキル、具体的な実施方法や実施時の注意点について解説します。

マネジメント研修の特徴と目的

マネジメント研修の目的は、主にリーダーシップやチームマネジメント能力を高めることにあります。通常、研修プログラムの内容はコミュニケーションや問題解決、意思決定、チームビルディングなどさまざまな要素がカバーされています。

研修の参加者がマネージャーとしての役割を正しく理解するとともに、各々のマネジメントスキルを高め、組織内においてポジティブな変化を促進できるようにすることを目的としています。

参加者が自己認識を深め、部下のモチベーションや生産性の向上に寄与できるようになれば、組織全体のパフォーマンス向上へとつながります。

マネジメント研修を実施する企業の割合

HR総研が2019年に報告している「人材育成「管理職研修」に関するアンケート調査」によれば、管理職研修を実施している企業の割合は全体の62%であると公表されています。

このうち、1001名以上の大企業においては79%、301~1000名の中堅企業でも76%と高い割合を示していますが、一方で300名以下の中小企業では46%と半数を割り込んでいます。

また、具体的な内容については、「マネジメント」が81%、「リーダーシップ」が67%、「目標管理」が48%となっており、企業がマネジメントスキルを重視している姿勢がうかがえます。

詳しくは下図をご覧ください。

従業員規模別 管理職研修の実施

管理職研修の内容

参考:HR総研:人材育成「管理職研修」に関するアンケート調査 結果報告(2019年)

マネジメント研修の種類と得られるスキル

マネジメント研修の主な種類として、新任管理職向け、既存管理職向け、上級管理職向けの3つの研修が挙げられます。ここでは、3つの研修の特徴や得られるスキルについて詳しく解説します。

新任管理職向けの研修

新任管理職向けの研修は、初めて管理職に就任する人を対象としています。この研修の目的は、新任管理職が自らの役割と責任を理解し、効果的なリーダーシップを発揮できるようにすることにあります。

研修内容としては、時間管理や目標設定の意義の確認、チームマネジメントや意思決定プロセスの基本的な考え方、コミュニケーションスキルや問題解決能力を向上する方法などが含まれます。

また、部下のモチベーションの向上、パフォーマンスの評価、フィードバックの提供といった、人材管理に必要なスキルについても学習します。新任管理職研修は、研修を通じて自信を持ってチームを率い、組織の目標達成に貢献するための基礎を学ぶことが目的です。

既存管理職向けの研修

既存管理職向けの研修は、経験を積んだ管理職がさらなるスキルアップを図ることを目的として受講します。そのため、より高度なリーダーシップ理論や戦略的思考、チームダイナミクスの理解、高度なコミュニケーションスキルなどがプログラムとして扱われます。

また、研修を通じて、既存の管理職は組織内のさまざまな課題に対処するためのアプローチを学び、課題解決力の向上を図ります。新任管理職向けの研修に比べて、チームのモチベーション向上や効果的なコーチング方法など、より実務に直結した内容が重視されます。

上級管理職を対象とした研修

上級管理職を対象とした研修は、組織の上層部に位置する管理職向けに設計されています。

この研修の焦点は、組織全体のビジョンと戦略の策定、リーダーシップの発展、企業風土の形成、迅速で正確な経営判断、グローバル市場での競争力強化などにあります。

上級管理職は、この研修を通じて、組織の将来を見据えた計画を立て、変化をリードし、組織の持続可能な成長を促進する方法を学びます。また、経営チーム内でのコミュニケーションを活性化し、組織のリーダーとしての役割をより効果的に果たすための高度なスキルが提供されます。

チームビルディング研修

チームビルディング研修は、チームの結束力と協働を強化することを目的としています。

そのため、チームの信頼関係の構築やコミュニケーションの活性化、共通目標の設定、異なるバックグラウンドを持つメンバー間の相互理解を推進するためのプログラムが提供されるのが一般的です。

研修の参加者は、チームとして共通の目標を達成するために必要な相互作用や共感の重要性などを学びます。チームビルディング研修を通じて、メンバーは自分たちのチームが直面する固有の問題や課題を正しく理解し、解決策を一緒に考えられる力を身につけられます。

マネジメント研修の実施方法

マネジメント研修の具体的な実施方法としては、集合研修やオンライン研修、eラーニングなどがあります。これらの研修方法は単体で行われることもありますが、オンラインとオフラインを組み合わせた「ハイブリッド方式」を採用するケースが多くなっています。

例として、HR総研が実施した「人材育成(階層別研修)に関する調査」の結果を見てみましょう。この調査は中堅社員研修の実施状況に関するさまざまなアンケートを実施したもので、「実施形式」については下記のような結果となっています。

・集合研修:64%
・オンライン講座:37%
・eラーニング:27%

上記のように、全体で見ると集合研修を実施するケースが多くなっていますが、大企業に限って見ると「オンライン講座」が67%、「集合研修」が57%と、オンラインが中心となってきています。

詳しくは下図をご覧ください。

中堅社員研修の実施形式(2020年との比較)
企業規模別 中堅社員研修の実施形式

参考:管理職研修のオンライン化が加速、大企業では7割で実施 /HR総研:人材育成(階層別研修)に関する調査 結果報告【中堅社員・管理職研修編】 – HR総研 | 人事のプロを支援するHRプロ

マネジメント研修を実施する際は、各実施方法の特徴を詳しく知り、自社に合ったものを選択することが大切です。ここでは、3つのマネジメント研修の実施方法の概要を紹介します。

集合研修

集合研修とは、受講者が特定の会場に集まって行う対面式の研修方法です。

集合研修の最大の利点は、受講者同士で直接的に交流できる点にあります。受講者は同じ空間で学び、意見を交わし、グループ活動を通じてコミュニケーションスキルやチームワークを強化できます。

また、講師から直接フィードバックを受けることができ、疑問点を即座に解決することが可能な点もメリットです。

一方で、集合研修には場所や時間の制約、交通費や宿泊費などのコストがかかるというデメリットも存在します。また、大人数を対象とした研修の場合は、一人ひとりに合わせたカスタマイズが難しいという問題もあります。

集合研修については、下記の記事でも詳しく解説しています。
集合研修とeラーニングのメリットや効果を最大化するポイントを解説

オンライン研修

オンライン研修は、インターネットを介して実施される研修方法で、場所の制約にとらわれずにどこからでも参加できるのが魅力です。

受講者は自宅や職場から指定のオンライン会場にログインするだけで研修に参加でき、移動にかかる時間やコストを削減できます。また、Web会議システムなどを使用することで、リアルタイムの質疑応答や投票、グループディスカッションなども可能になります。

しかし、オンライン研修には参加者の集中力が途切れやすいというデメリットもあります。特に長時間のセッションでは、受講者が画面に集中し続けることが難しい場合があるため、短時間のモジュールに分割する、インタラクティブな要素を取り入れて受講者の関心を惹き付けるなどの工夫が求められます。

オンライン研修については、下記の記事でも詳しく解説しています。
オンライン研修とeラーニングの違いとは?研修効果を高める方法3選を紹介

eラーニング

eラーニングは、オンラインプラットフォームを利用して、受講者が自己学習を行う研修方法です。インターネットを通じて受講者が自分のペースで学べるため、場所や時間の制約を受けず、無理なく学べる点がメリットです。

eラーニングにおいては、テキストや画像による資料のほか、講義動画やクイズなどさまざまな教材が提供され、受講者はいつでもどこでも学習を進めることができます。

繰り返し学習が可能であり、理解度に応じて進行速度を自由に調整できるため、個々の学習スタイルに合わせた柔軟な学習を提供可能です。コンテンツの更新と配布も容易であり、最新の情報や知識を素早く組み込める点も魅力といえます。

eラーニングについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご参照ください。
eラーニングの効果的な活用法と今すぐ取り入れられる実例4選を解説

マネジメント研修の内容

マネジメント研修には、部下の育成力を高める研修や組織の形成・強化について学ぶ研修、経営に関するスキルを高める研修などがあります。ここでは、マネジメント研修の主な内容について解説します。

部下の育成力を高める研修

部下の育成は、マネージャーにとって重要な役割のひとつです。部下の能力を引き出し、成長を促すことで、チーム全体のパフォーマンス向上につながります。

育成力を強化する研修では、コミュニケーションスキルの向上や育成計画の立案、モチベーションの維持・向上方法など、部下を効果的に育成するための技術が提供されます。

研修を通して、部下一人ひとりの個性や能力を理解し、それに応じたサポートを行うためのアプローチが教えられます。個々の部下に合わせた目標設定や適切なフィードバックの提供方法、育成におけるハードルの特定と対処法などもプログラムの一部に組み込まれていることが多いです。

組織の形成・強化について学ぶ研修

組織の形成と強化は、企業の持続的な成長にとって欠かせません。組織力強化研修では、効果的なチームビルディングの手法や組織風土の維持・構築管理など、より強力な組織を作り上げるためのスキルを学びます。

研修の中で、受講者はチームの目標設定や役割分担、コミュニケーションの改善方法について学ぶとともに、組織内の異なる文化や価値観をいかに統一するか、チームの団結力を高めるために何ができるのかについても掘り下げていきます。

また、組織を強化するためには、対立や不満が生じた場合の適切な対処も求められます。研修では、対立の早期発見と適切な介入、対話を通じた解決策の模索、長期的な関係構築に向けた戦略に関する内容がプログラムに組み込まれることもよくあります。

経営に関するスキルを高める研修

安定的な経営を行うためのスキルは、マネジメントに関わる人材にとって不可欠です。経営力強化研修では、戦略的思考、意思決定プロセス、リーダーシップの発揮、財務管理、市場分析など、経営に必要な多様なスキルが取り上げられます。

受講者は、企業の目標達成に必要な戦略的な視点を学び、効果的な意思決定を行うためのスキルを身につけるために、競合分析や市場トレンドの評価、消費者行動の理解といった市場分析の重要性を学びます。

さらに、財務報告の読み解き方、予算管理、コスト削減のテクニックなど、財務に関する基本的な知識も習得します。

また、危機管理や変化への適応など、現代の経営者が直面する課題に対処するためのスキルも重要な学習テーマです。受講者は、リーダーとしての自己認識を深め、自信を持って経営判断を下すための能力を養います。

マネジメント研修の効果を高めるポイント

せっかくマネジメント研修を開催したとしても、十分なフォローアップを行わなかったり、目標を設定していなかったりすると、十分な効果が得られない場合があります。

ここでは、マネジメント研修の効果を高めるために押さえておきたい4つのポイントについて解説します。

研修をやりっぱなしにしない

研修が終了した後のフォローアップは、学習した内容を実務に生かすために重要です。研修終了後に参加者が学んだことを忘れないように、復習の機会を設けたり、フォローアップミーティングを定期的に行ったりすることが求められます。

また、研修中に設定した目標に対する進捗を確認し、必要に応じて追加の支援や指導を提供する取り組みも有効です。研修の効果を長期間にわたって持続させるためには、参加者が学んだことを実際の業務に適用する機会を提供し、実践を通じてさらにスキルを高めていく必要があります。

研修自体を目的にしない

マネジメント研修は参加することそのものが目的ではなく、組織の目標達成に貢献するための手段として開催されるものです。そのため、研修の計画段階から、研修によってビジネス上の課題や組織のニーズにどのようにアプローチしたいのかを十分に検討することが重要になります。

受講者自身が研修の目的と重要性を正確に理解していれば、より積極的に学習に取り組み、成果を出しやすくなります。あらかじめ研修の目的を明確にし、その目的が組織のビジョンや目標とどのように連動しているかを受講者に説明することで、研修へのモチベーションを高め、実務に反映しやすくなります。

具体的な目標を明確にする

研修を開催する際は、目標を明確に設定し、達成するための具体的なステップを検討することが重要です。目標は、参加者が達成可能だと感じられる範囲で、現実的かつ測定可能なものに設定しましょう。

研修の各セッションが目標に対してどのように貢献するのかを受講者に明示することで、研修に参加する意義を理解してもらい、モチベーションを高めることにつながります。

対面とオンライン研修をハイブリッドにする

対面式研修とオンライン研修の長所を組み合わせたハイブリッド型研修は、柔軟性が高く、受講者にとって効果的な学習体験を提供できます。

対面研修では、他の受講者とコミュニケーションを取りながら実践的なスキルを学ぶことができる一方、オンライン研修では、場所や時間を選ばず、自分のペースで学ぶことが可能です。

効果的なハイブリッド研修を実施するためには、対面式研修とオンライン研修が相互に補完し合うような研修プログラムを設計することが重要になります。

マネジメント研修を行ううえで必要な費用

マネジメント研修を行ううえで必要な費用は、外部委託、自社対応、教材利用のどれを選択するのかによっても大きく変わってきます。ここでは、3つのパターンにおいて、それぞれどのような費用が発生するのかについて解説します。

外部委託する場合

外部の専門機関に研修を委託する場合、費用は選定した事業者や研修内容、実施期間などによって大きく異なります。一般的に、委託先へ支払う費用の内訳としては、講師料や会場費、教材費、参加者の交通費や宿泊費などが含まれます。

加えて、有名な講師や評判の高い研修プログラムを選ぶと、コストは高くなる傾向にあります。参加者が多ければ多いほど会場費や教材費も増加しますが、一人あたりのコストは下がる場合があります。

外部研修の利用には、専門的な知識や経験を持つ講師から直接学ぶことができ、組織内での日常業務から離れて学習に集中できるというメリットがあります。しかし、費用が膨らみやすい方法であることから、費用対効果をよく検討して、外部研修を利用するのかどうかを慎重に判断する必要があります。

自社で対応する場合

自社で研修を行う場合の費用は、外部委託に比べて一般的に低く抑えられるケースが多いです。主に発生するコストとして、講師を務める従業員の人件費、研修の企画・準備に関わるスタッフの人件費、教材作成費用などが挙げられます。

自社の施設を使用するのであれば会場費は削減できますが、外部の会場を借りる必要がある場合は、レンタル費用を別途考慮する必要があります。

自社で研修を行う最大のメリットは、内容を自社の具体的なニーズに合わせてカスタマイズできることです。しかし、社内に適切な知識とスキルを持つ講師がいなかったり、研修の企画・運営に関する専門知識が不足したりすると、十分な成果が期待できない場合があるため注意が必要です。

教材を使用する場合

教材を使用する場合の費用は、研修の種類や規模、教材の質によって異なります。既製品を使用する場合は、教材の購入費やライセンス料が必要になりますが、自社のニーズに合わせてカスタマイズする場合は、追加の開発費用がかかります。

研修の効果を高めるためには良質な教材が不可欠ですが、コストを抑えるためには、教材を複数回の研修で再利用したり、デジタル教材を活用したりする工夫も必要です。

また、研修の目的や受講者のレベルに合わせた教材を選定することも重要です。不適切な教材を使用すると研修の効果が薄れ、期待通りの成果が出にくくなるため、受講者の現在のスキルレベルを適切に判断しましょう。

研修の目的を明確にして、適切な内容のプログラムを実施することが大切

マネジメント研修は、リーダーシップとチームマネジメント能力を向上させるための方法として効果的です。研修内容は、効果的なコミュニケーション、問題解決、意思決定、チームビルディングなど、マネージャーとしての役割を深く理解することを目的とした内容が求められます。

実施方法には集合研修、オンライン研修、eラーニングなどがありますが、受講者の自由度の高さやコスト面などを考えると、eラーニングを取り入れることをおすすめします。

研修にeラーニングを利用するメリットは次の通りです。

学習者

・オンラインで多様な教材を利用でき、自身のペースで学習を進められる
・繰り返し学習が可能で、理解を深めて定着を促しやすい

管理者

・コンテンツを一元管理し、最新の情報に容易に更新できる
・学習者の詳細な進捗管理を行い、適切なサポートができる

組織全体

・一貫した品質の教育コンテンツを大規模に展開でき、教育の品質を保ちやすい
・組織全体の生産性が高まり、市場における競争力を高められる

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