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属人化とは?発生する原因や解消のための3つの手順を解説

属人化とは、業務の処理方法を特定の担当者のみが把握しており、他の従業員が該当の業務を処理できない状態にあることを意味します。属人化が進行している現場では、担当者の業務負担が増大するだけでなく、緊急時の対応が遅れやすくなったり、業務の停滞を招いたりするおそれがあります。

本記事では、属人化の原因やメリットとデメリット、優先的に属人化を解消すべき業務、解消のための3つの手順などについて解説します。

属人化とは

近年では多くの企業で属人化の解消が重要視されていますが、そもそも「属人化」とはどのような意味を持つ言葉なのか、曖昧な認識を持っている方もいらっしゃるのでしょうか。

属人化とは、「ある業務を処理するための方法や手順を担当者だけが把握しており、他の従業員が共有できていない状態」を指す言葉です。業務が属人化していると、担当者が休暇や外出、異動、退職など何らかの事情で現場を不在にする際に、他の従業員が該当業務を処理できず、業務が停滞する可能性が高くなります。

また、担当者にかかる業務負担が大きくなり、疲労が溜まりやすくなったりストレスを感じやすくなったりして、従業員満足度が低下するという問題もあります。

属人化を英語で表した言葉

属人化を英語で表すと、該当する言葉はいくつかあります。代表的な単語や表現は次の3種類です。

personalized
individualization
individual efforts

他にも、「特定の従業員に頼る」という意味を持つ「dependent on an individual employee」や、単に「頼る」という意味の「dependent on」などが使われるケースもあります。

属人化の対義語は

属人化の対義語は「標準化」です。標準化は「誰でも同じ手順を踏むことで、同じように業務に取り組める状態」を表す言葉です。マニュアル等を作成して従業員に広く共有し、新人やベテランを問わず、手順通りに取り組めば誰でも同じ成果を出せるようになるのが、標準化の特徴といえます。

「属人化の解消」とは、「標準化の推進」であるとも言い換えられるでしょう。特定の従業員に業務が紐づいている状態を解消し、誰でも業務を処理できるようにするのが、属人化の解消の目的です。

業務標準化について詳しく知りたい方は、下記の記事もご参照ください。
業務標準化の効果的な進め方とは?メリット・デメリットも詳しく解説

属人化の原因

属人化の原因として、日常業務が忙しく共有に手が回らない、情報共有を促すための仕組みが整っていない、業務の専門性が高い、企業風土が個人成果主義に偏っているなどが挙げられます。ここでは、属人化の主な4つの原因について詳しく解説します。

日常業務が忙しく共有に手が回らない

現場の業務が属人化していることを把握していても、日常業務が忙しく業務の手順を周囲の従業員に伝える余裕がなかったり、マニュアル作成のための時間を確保できなかったりして、属人化が解消されないケースはよくあります。

属人化を解消するためには、現状の業務フローを洗い出してマニュアル作成のための骨組みを作り、実際に文章や図を使って作成するための十分な時間を確保しなければなりません。人的リソースに余裕のない現場においては、属人化の解消は後回しになりやすく、属人化が深刻化しやすい状態に陥ることが少なくないといえます。

情報共有を促すための仕組みが整っていない

情報共有を促すための仕組みが整っておらず、属人化が深刻化しているケースもあります。

現場の情報共有を促すための仕組みには、メールや電話、Web会議システム、ビジネスチャット、マニュアル、社内会議などさまざまなものがあります。社内業務を伝えるために適切な情報共有の仕組みはどれなのかを十分に検討したうえで、適切な手段を用意することが大切です。

情報共有の仕組み化が進んでいないと、他の従業員のサポートを必要としている時にスムーズに情報伝達を行う手段がなく、結果的に担当者が一人で業務を処理しなければならない状況に陥ることがあります。

業務の専門性が高い

専門性が高く、誰でも簡単に処理できる業務ではない場合は、特に業務が属人化しやすいといえます。担当者が周囲の従業員に簡単に手順を説明できる内容ではなかったり、マニュアルに簡単に落とし込めない複雑な手順を持つ業務だったりする場合は、担当者が処理する以外になく、属人化を解消しにくいと考えられます。

業務フローを見直してできるだけ単純化したり、専門スキルを持つ人材を育成して担当者を増やしたりするなどの対策が必要になります。

企業風土が個人成果主義に偏っている

企業風土が個人成果主義に偏っていると、気がつかないうちに属人化が進行していることがあります。

個人成果主義の現場では、一人ひとりの従業員が挙げた成果に対して評価が下されます。そのため、「できるだけ自分の力で業務をこなして評価を高めよう」という心理が働き、周囲のサポートを求めにくい環境が構築されてしまうケースが少なくありません。

従業員同士で協力しあって業務をこなしても適切に評価が行われるような仕組みづくりを行い、社内に周知する上層部の取り組みが重要になります。

属人化のメリットとデメリット

属人化は、多くの現場でさまざまなデメリットをもたらします。しかし、クリエイティブな分野など一部のケースでは、属人化がメリットになるケースもあります。ここでは、属人化のメリットとデメリットについて解説します。

メリット

一見すると、属人化にはメリットがないようにも思えます。しかし、デザイナーやシェフ、職人などのクリエイティブな職種の場合は、属人化が「唯一無二の魅力」とみなされ、メリットになることもあります。

「属人化=その人しか生み出すことができない希少価値」という図式が成り立つ場合には、属人化を維持できるように努めることが望ましいと考えられます。

デメリット

属人化のデメリットとして、業務効率や業務品質の低下、品質管理やマネジメントの困難化などがあります。また、ノウハウ共有が難しくなったり、人材育成が進まなくなったりするという問題に直面することもあるでしょう。

ここでは、属人化の5つのデメリットを紹介します。

業務効率や業務品質が低下する

属人化が進行すると、常に該当業務の担当者が業務を処理しなければならなくなり、業務効率や業務品質が低下しやすくなります。

担当者が外出や休暇で不在にしていると業務が停滞するため、すぐに業務を処理できず、業務の完了までに長い時間がかかります。また、一人の担当者に業務負担が集中することで、一件ずつの対応にかけられる時間が短くなって品質が低下しやすくなるためです。

品質管理やマネジメントが難しくなる

管理者にとっては、品質管理やマネジメントが難しくなるという問題が生じます。

前述のように、属人化が進行すると業務品質が低下しやすくなるというデメリットがあります。複数人が一つの業務を処理できる状況にあれば、メインの担当者に負荷がかかっていると判断した際に他の従業員に負荷を分散させることが可能です。しかし、業務が属人化していると一人の担当者に業務を任せる以外に選択肢がなく、品質低下を解消するための対策を取ることができません。

結果的に品質の低下を防ぐ手段がなく、従業員の負担軽減も難しくなり、現場のマネジメントが困難になります。

社内でノウハウを共有できない

属人化が進行している現場では、ノウハウを共有できないため、部門全体のスキルの底上げが難しい状況にあります。

マニュアルやシステムへのデータ蓄積などの方法を通じて社内でノウハウが共有されていれば、部門に所属している従業員全体のスキルが向上していきます。

しかし、特定の担当者がノウハウを専有している状況では、他の従業員が同じ業務を処理しようとした時に手順が分からず1から方法を調べる時間を要したり、結局はメインの担当者に仕事を任せるしかなくなったりします。

人材の育成が進まない

属人化が進んでいる現場では、人材育成も困難になります。人材育成を行うためには、業務の手順や注意すべきポイントを押さえている担当者が教育を行う必要があります。しかし、業務が属人化した現場では担当者が人材育成のための時間を確保できないため、人材育成が後回しになりがちです。

マニュアルなどが用意されていれば、他の従業員が代わりに教育を行うことも可能です。また、新入社員でもマニュアルの内容を参照するだけで手順を手軽に学べるため、人材育成に大いに役立ちます。

従業員の休暇や退職で業務が停滞する

従業員の休暇や退職があると、属人化している現場では業務の停滞が問題になります。休暇中に緊急の案件が生じた時に電話で担当者に確認しなければならなくなり、担当者の負担を増大させてしまう可能性もあるでしょう。

また、退職後に業務の処理方法が分からないと、業務が長期的に停滞して顧客や取引先からのクレームとなり、企業としての信頼低下につながるおそれもあります。

優先的に属人化を解消すべき業務

どのような業務であっても属人化は解消することが望ましいといえますが、バックオフィス業務やトラブル・セキュリティ対応、製品・サービス説明、案件対応フローの4つの業務については、特に属人化を避けることが重要です。

ここでは、4つの業務が属人化を解消すべき理由を解説します。

バックオフィス業務

バックオフィス業務とは、経理業務や総務業務など、顧客と接することのない業務全般を指します。バックオフィス業務は企業が円滑に回っていくために重要な役割を持っているため、停滞すると企業活動も立ち行かなくなるおそれがあります。

多くのバックオフィス業務は手順が決まっているケースが多いことから、あらかじめマニュアルなどを整備して、担当者が不在の場合でも他の従業員が処理できる環境を整えることが大切です。

トラブル・セキュリティ対応

トラブルやセキュリティ対応も、優先的に属人化を解消すべき業務です。

社内で起こったトラブルは、早期に解消しなければ業務の継続に著しい悪影響を及ぼす可能性があります。業務が長期間停止してしまうと、納期が遅れたり生産計画にずれが生じたりすることもあるため、緊急時の対応マニュアルを用意して、誰でも初動対応にあたれるように準備しておきましょう。

また、セキュリティに関する問題が発生した時も、できるだけ素早い対応を取らなければ被害が拡大するおそれがあるため、事前にシステムの運用ルールやマニュアルを用意しておくことが求められます。

製品やサービスの説明

企業では何らかの製品やサービスを販売しているケースが多いため、自社の製品やサービスを利用している顧客から使い方や特徴の説明を求められることがあります。このような場面で自社の製品やサービスについて適切に説明できないと、顧客からの信頼を大きく損なってしまう可能性があります。

自社の製品やサービスに関する説明は誰でもできるように教育を行い、顧客からの問い合わせに迅速に応えられるようにしておくことが大切です。

取引先と関わる案件対応フロー

取引先から入る新規案件など、対外的なやり取りが生じる案件の対応は、属人化を避けるべき業務だといえます。

案件対応が停滞すると顧客の不満を増大させ、クレームにつながる可能性があります。停滞が長引くと顧客満足度を大きく低下させて、リピーター離れが生じたり、悪い口コミが広まって新規顧客が付きにくくなったりする可能性があります。

属人化を解消するための3つの手順

属人化を解消するためには、業務フローを可視化し、マニュアルを作成して実際に運用していく必要があります。ここでは、属人化を解消するための3つの手順について解説します。

1.業務フローを可視化する

属人化を解消するためにはマニュアルの作成が有効ですが、マニュアルを作成するためには、自社の業務がどのようなフローで回っているのかを可視化する必要があります。まずは自社の業務をリストアップし、それぞれの業務がどのようなフローで処理されているのかを明らかにしましょう。

この時、業務に初めて触れる従業員でも内容を正しく理解できるように、できるだけ細かい手順まで洗い出しておくことが大切です。ベテランの従業員が読み飛ばしてしまうような些細な手順も、新入社員にとっては重要な情報源になるためです。

2.マニュアルを作成する

業務フローを可視化できたら、マニュアルを作成していきます。まずは目次と全体の構成を作成し、どのような流れでマニュアルを作成するのかを決めてから、具体的に内容を肉付けしていくことをおすすめします。

マニュアルは目次を見ただけで必要な情報がどこにあるのかを把握できるようにすることが大切です。使用者にとって使いやすいマニュアルを意識して、必要な情報をすぐに取り出せる内容を意識しましょう。

マニュアル作成について詳しく知りたい方は、下記の記事もご参照ください。
マニュアル動画作成のメリットとデメリット、作成ステップを詳しく解説
マニュアル作成の方法とは?流れやポイントを詳しく解説

3.マニュアルを運用する

マニュアルを作成できたら、実際の運用に移ります。マニュアルは誰でもすぐに使用できる場所に保存・格納することが重要です。紙で作成したマニュアルはすぐに手の届く本棚に保管し、データで作成した場合はアクセスしやすいフォルダに格納しておきましょう。

運用開始後は、聞き取り調査などを通じて定期的に使い勝手を従業員に確認し、内容の改善を図ることも大切です。改善を重ねることで、さらに使いやすいマニュアルに仕上がり、属人化の解消効果が高まります。

マニュアル作成について詳しく知りたい方は、下記の記事もご参照ください。
業務標準化を叶えるマニュアルの運用ルールとは?6つのコツを解説
作成したマニュアルの整理方法や運用時のポイントを徹底解説

マニュアルを作成して属人化の解消を実現しよう

現場にさまざまなデメリットをもたらす属人化は、マニュアルの作成・運用によって早急に解消を図ることが大切です。

マニュアルの作成には、製作者、利用者、会社全体のそれぞれにとって次のようなメリットがあります。

製作者

・新入社員が入社してきた時に、スムーズに教育を行える
・日々の業務が忙しくても社内の情報共有が容易になる

利用者

・メインの担当者以外の従業員でもマニュアルに従うだけで業務を処理できる
・メイン担当者の業務負担が軽減し、社内でノウハウを共有できる

会社全体

・社内全体のスキルを底上げでき、生産性向上につながる
・属人化の解消と業務効率化を推進し、従業員満足度の向上を図れる

マニュアル作成時は、業務フローを可視化してから作成・運用に入ることが大切です。今回紹介した3つの手順も参考に、誰にでも扱いやすいマニュアルを作成しましょう。

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