
株式会社ユアテック様は、電気・給排水・情報通信設備工事や送変電、配電設備の建設・保守などを展開する「総合設備エンジニアリング企業」です。
同社では、DX推進の一環としてITツールの導入を検討。部門教育の効率化と内容の充実を目的に、PIP-Makerを導入されました。
本記事では、PIP-Makerによる工数削減に取り組まれた、経営企画部 IT戦略・システム企画グループ リーダーの佐藤元孝様と係長の佐々木泰一様にPIP-Maker導入のきっかけや、活用方法、導入後の効果について伺いました。
経営企画部 IT戦略・システム企画グループ リーダー
佐藤元孝様
はじめに、貴社のご紹介と担当されている業務についてお聞かせください。
(佐藤様)
当社は、東北6県と新潟県に加え、関東圏とベトナム、ミャンマーなど、80を超える事業所で社会インフラの整備に関わる事業を展開しています。
主な事業としては、オフィスビルや工場、病院などの施設における電気設備・空調・給排水の新設とリニューアル工事、電力会社の送変電、配電設備の建設・保守があり、情報通信ネットワーク・再生可能エネルギー関連の工事も手掛けています。
(佐々木様)
私たちが所属する、IT戦略・システム企画グループは、日々進化し続けるデジタル技術の活用、DXによる業務効率化の推進を目的に、ITに関する戦略の企画立案、進捗管理を担っています。
具体的な業務としては、新たなデジタル技術の調査・検証・情報提供のほか、各部門が関係するシステムの企画・開発・改修をサポートや、部門間の連携・調整を行っています。
経営企画部 IT戦略・システム企画グループ 係長
佐々木泰一様
動画制作ツールを導入しようと思ったきっかけについて教えてください。
(佐々木様)
2022年にDX推進委員会が立ち上がり、その施策のひとつとして「最新デジタル技術の活用による現場業務の効率化」が掲げられました。
施策の推進にあたって社内調査を実施したところ、「部門教育の効率化と内容の充実を図りたい」という回答があり、ITツールの活用による社内研修の効率化を目指すことになったのがきっかけです。
当社では、管理職・中堅・新人などの階層別に分けられた「階層別研修」を実施しており、我々のグループが講師となっている教育だけでも年間4種類、20回以上あります。研修は、教育やスキルアップに欠かせない重要なプログラムですが、このような定期的に開催される社内研修が業務負担の一因となっていたのも事実です。
(佐藤様)
当時の社内研修は、各部門の教育担当者がPowerPointで資料を作成し、対面で社員に説明する形式でした。しかし、同じ調査によると、この形式には「講師のスキル差による理解度のバラつき」「人前で話すことへの精神的な負担」などの課題があることがわかりました。
また、当社の研修は会社から往復2時間の研修センターで行われるため、毎回の研修のために講師も受講者もかなりの時間を割かなければなりません。対面によるアナログな形式から、時間と場所を選ばず、クオリティを均一化できる動画視聴にシフトすることで、これらの課題を解決できると考えました。
動画制作ツールを選ぶ上で重視した点、PIP-Makerを選んだ決め手について教えてください。
(佐藤様)
一番避けなければならないのは、ツールを導入しても有効活用がなされず、逆にコストがかさんでしまう点です。そのため、動画作成・視聴の両面において、「デジタルに慣れていない方でも簡単に扱えること」を重視しました。
また、AI音声合成の品質にも注意しました。音声に違和感があると、内容の理解に悪影響を及ぼすのはもちろん、動画視聴が不快になってしまう可能性もあります。そこで、違和感なく快適に視聴できるツールを探すことにしました。
(佐々木様)
PIP-Makerを選んだ決め手は、佐藤がお話した「必要な要件をすべて満たしたツールだったから」ということです。前任の上司に、「この前展示会でいいツールを見つけたよ」とPIP-Makerを紹介してもらい、すぐに導入を決意しました。
特によかったのは、「PowerPointをアップするだけで動画が作成できる」という手軽さでしょうか。建築業はデジタルツールに慣れていない方が比較的多い業界かと思いますが、このツールなら経験やスキルの有無に関わらず簡単に操作できると感じました。
PIP-Makerをどのように利用されていますか?また、全社への展開の際に工夫した点があれば教えてください。
(佐藤様)
まずは当部門で研修資料の動画化を行いました。以前のアナログな方法から、PowerPointで作成した資料をPIP-Makerにアップして動画化し、受講者に共有するという形式にシフトしました。
課題となっていた「研修センターへの移動・PowerPointによる対面説明」といったプロセスを完全に削減できたので、講師・受講者の精神的な負担を解消できたほか、研修業務の大幅な効率化に成功しました。
現在は各部門の活用が浸透し、「工事現場における新規入場者教育」「システム操作マニュアル」「周知資料の説明」なども、PIP-Makerで資料を動画化しています。
(佐々木様)
全社への展開は、当グループが発信しているDXに関する社内報、各部門の情報システム担当者を対象とした定例会議などを活用しました。このようなコンテンツや場を用いて導入方法や使い方を共有したことで、全社への展開をスムーズに進められました。
現在は、ほとんどの部門でPIP-Makerが有効活用されています。社内報や会議の効果ももちろんあるとは思いますが、ここまですぐに浸透できた最大の要因は、「誰でもすぐに操作を覚えて動画を作成できる」という、ツールとしての有用性でしょう。
PIP-Makerだからこそ、多くの社員が使い勝手の良さに気づき、「これなら使いたい!」と感じられたのだと思います。

PIP-Makerで作成した研修動画の一例①

PIP-Makerで作成した研修動画の一例②
導入前・導入後の変化についてはいかがでしょうか?PIP-Makerによる効果や導入してよかったと感じる点を教えてください。
(佐藤様)
先ほど、当グループだけでも4種類の研修があるとお伝えしましたが、これらの研修で効果を計測したところ、年間23時間の工数を削減できていることがわかりました。
同様の効果が別部門にも広がっており、現在は全社で200本近くの動画が作成されていることを踏まえれば、約500時間以上の工数を削減できているものと考えます。
これは、当初想定していた費用対効果を大きく上回る数字で、PIP-Makerの導入は大成功だったと考えています。
(佐々木様)
資料を作成する負荷が軽減されたのはもちろん、受講者側からも動画がわかりやすいと好評です。特によいのは、アバターが解説する動画を作れるという点です。音声合成のみだと少し無機質になってしまうのですが、アバターによる案内があることで、違和感なく最後まで集中して視聴できます。
また、アバターをカスタマイズできるのもポイントです。当社の場合は、アバターに自社ユニフォームを着させているのですが、ユニフォームの再現性や精度が非常に高く、単なるアバターというよりは自社のマスコットのような感覚で、社員からもとても好評です。
単なる動画制作ツールではなく、コンテンツとしてのクオリティを高める多彩な機能が搭載されているのも、PIP-Makerを導入してよかったと感じる点です。
最後に、同じような課題をお持ちの他社の皆さまに向けメッセージをお願いします。
(佐々木様)
建築業界は、社内研修をはじめ、「新規入場者教育」「システム操作マニュアル」「現場ルールの共有」など、研修や資料による周知・教育が多い業界のひとつです。口頭説明や共有の効率化を検討している企業にとって、アバターが話しながら説明する動画は非常に有効な手段だと感じております。
説明を動画コンテンツに置き換えることで、説明にかかる時間を削減できるのはもちろん、「講師の経験・スキル差によるクオリティのバラつきを軽減できる」「社員がいつでも手軽に動画で振り返りを行える」といったメリットもあります。当社と似た課題をお持ちであれば、ぜひ導入を検討してみてください。
(佐藤様)
中には、「説明を動画にできればいいけど、ノウハウがない…」と感じている担当者の方もいるかもしれません。そんな方でも、PIP-Maker であれば、PowerPointをアップするだけで本当に簡単に動画が作れてしまいます。デジタルツールに慣れていない方でもすぐに使い始められるので、ぜひ一度体験してみてください。
また、PIP-Makerはカスタマーサポートも充実しています。チャットや問い合わせフォームではなく、電話で温度感やニュアンスも含めて困ったことを伝えられますし、対応も親切でスピーディーです。丁寧なサポートを受けながら導入・運用を進められるので、デジタルツールの導入に慣れていない方にこそおすすめです。
<4COLORSスタッフ一同より>
佐藤様、佐々木様、この度はご多忙の中、貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。
現場主導での工夫や取り組みが全社に波及し、DX推進の理想的なかたちを実現されている点に深く感銘を受けました。
お話を通じて、PIP-Makerが現場で本当にお役に立っていることが深く感じられ、スタッフ一同大変うれしく思っております。
今後も貴社のさらなる業務効率化と人材育成のご支援ができるよう、サービスの向上に努めてまいります。
今回の記事が、皆様のご参考になれば幸いです。